拒食症について。


拒食症の定義は自分で飢餓状態を作り出し、体重減少を引き起こす症状で、これまで、ビタミン欠乏やミネラル欠乏などとの因果関係は研究されていませんでした。


過去の研究
<![endif]>・1944年から1945年まで、ミネソタ大学のアンセル・キース教授(Aancel Keys)は飢餓が身体に与える影響の研究が行なりれました。・第二次世界大戦の良心的兵役拒否者 36名について調査した。・24週間、カロリー制限を行い、毎週35km歩く事が義務付けられた。しかし、確固な結論は得られませんでした。



摂食障害が原因の鬱病を治す事の難しさがあります。

・助けを求めているのは誰か、明確でない。患者なのか、周囲の人なのか。患者は正常と思っているのです。
・ 一貫した治療方法が無い。
・病因の科学的究明がなされていない。
・薬理学的手順が無い。
・他の疾患を伴っている。
・栄養失調

拒食症の患者が自分の体を鏡で見ると、太っているように見ています。

痩せている状態に憧れる社会的風潮は摂食障害という精神病症状に関係しています。しかしながら、摂食障害の病因を説明するには不十分です。



・拒食症(AN)の30%が10年以上の慢性状態になります。
・10年後の死亡率は10%で20年後の死亡率は20%です。
・精神病患者のうちで、最高の自殺率です。
・精神病患者のうちで、最長の入院期間を要します

拒食症治療をして50年たちますが、進歩はあまりしていません。




・拒食症患者の30%が10年以上慢性となっています。

・自殺率は10年後に10%、20年後に20%と、他の精神疾患に比べて大変高い数値です。

・精神病患者の内で最も自殺率が高い。退院後の自殺が最も高くなります。

・精神病患者の内で最も入院期間が長い

薬物中毒とアルコール中毒患者の35%は摂食障害です。
それに比べて、通常の人の摂食障害の割合は3%です。

拒食症に対する FDA承認薬はありません。しかし、患者の大半は向精神薬を飲んでいます。
そのため、薬物乱用が起こっています。

向精神薬には次のような薬が利用されています。日本では認可されている物は少ないのですが、アメリカでは安価に入手出来ます。

(1) Cymbalta サインバルタ
(2) Prozacプロザック
(3) Seroquel セロクエル
(4) SeroquelNeurontin  ガバペンチン
解説
(1) デュロキセチン(Duloxetine)は、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)と呼ばれる抗うつ薬の一つで日本では2010年からサインバルタの商品名で知られる。薬事法における劇薬である。
日本での適応は、うつ病・うつ状態に加え、糖尿病性神経障害に伴う、あるいは線維筋痛症に伴う疼痛である。

(2) フルオキセチン (英: Fluoxetine) は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)に分類される抗うつ薬の1つである。商品名プロザック (Prozac) としてアメリカ合衆国のイーライリリー・アンド・カンパニー社から発売され、また後発医薬品も存在する。
なお日本では、未承認の処方箋医薬品
うつ病[1]、強迫性障害[2]、摂食障害等に有効とされている。

(3) クエチアピン(英:Quetiapine)は、ジベンゾチアゼピン系の非定型抗精神病薬の一つである。国内外で商品名セロクエルで販売され、日本での適応は統合失調症である。主にその症状である幻覚や妄想を抑える。またアメリカでは双極性障害にも適応があり気分安定薬として用いられる。

(4) ガバペンチン(英:Gabapentin)は、GABA誘導体の抗てんかん薬である[1]。日本では商品名ガバペンで抗てんかん薬、レグナイトでむずむず脚症候群の治療薬として販売される。ガバペンの適応は、他の抗てんかん薬の効果が認めれない際の補助薬である。レグナイトの適応は、慎重に国際的な診断基準に従い、中等度から高度の他が原因でないむずむず脚症候群である。

学術研究がなされています。
・家族に拒食症がいると、拒食症になる確率が高くなります。
・一親等に拒食症患者がいると、拒食症になる確率は10倍になります。
・家族に拒食症の患者がいる場合、摂食障害になる確率は増加します。


亜鉛が体内に不足すると、数々の病気や不調の原因になることが分かっています。
すると、神経的にまいって食欲がなくなり、栄養失調状態となります。
これが、慢性化すると拒食症になると考えられます。



摂食障害の発生原因について考えてみましょう。
恐らく、何らかの遺伝的素質の中にあるものが、思春期になると、ストレスや、環境物質、運動に伴うエストロゲンの放出によって、遺伝子が発現して、栄養不足になり、これが摂食障害を重症化させるのではないか、と考えられています。




原文 日本語訳・要旨
論文名: Olanzapine in the Treatment of Low Body Weight and Obsessive Thinking in Women With Anorexia Nervosa
筆者 Hany Bissada, M.D. Giorgio A. Tasca, Ph.D. Ann Marie Barber, M.A. Jacques Bradwejn, M.D.
論文リンク http://ajp.psychiatryonline.org/doi/full/10.1176/appi.ajp.2008.07121900
体重減少と強迫思考を持つ女性の拒食症患者の治療統合失調症治療薬オランザピン(統合失調症治療薬)を用いる無作為二重盲検プラセボ比較試験」
目的: 拒食症は高死亡率、長い治療期間、高い治療費となっている。オランザピンが抗精神病治療薬が知られていて、他の精神病患者の体重増加に用いられています。この研究の目的は、拒食症の成人女性が体重をどの程度回復したり、強迫観念が減少するかという、オランザピンの効果を計測することにあります。 方法: 無作為二重盲検プラセボ比較試験で、不定期で投薬を10週間継続しました。患者はランダムに抽出した34人(N=34)の拒食症患者で、オランザピンを処方され、通院で治療しているか、または、プラセボの通院治療している患者です。 結果: プラセボに比較して、オランザピンは体重増加率が高く、肥満度指数を短期間に達成し、強迫観念の減少率が高かった。 両者とも副作用の差異は認められなかった。 結論: これらの予備調査の結果により、オランザピンは拒食症の女性により短期の体重増加と脅迫症状の改善に効果があり、安全に利用可能である。多施設臨床試験による追試験が望まれる。body-mass index肥満度指数 体重(kg)÷(身長(m)の2乗)。20から24が標準的とされる。
論文名: Pubertymoderates genetic influences on disordered eating
思春期における摂食障害の遺伝子修復
Psychological Medicine, 2007, 37, 627-634. © 2007 Cambridge University Press
doi: 10.1017/S0033291707000189 First published online 5 March 2007 Printed in the United Kingdom
筆者 KELLY L. KLUMP1*, PATRICK S. PERKINS* S. ALEXANDRA BURT1,
MATT McGUE* and WILLIAM G. IACONO*
1 Department of Psychology, Michigan State University, East Lansing, MI, USA;1 Weill Medical College of Cornell University, New York, NY, USA; * Department of Psychology, University of Minnesota, Minneapolis, MAT, USA
出典: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17335640
摂食障害の遺伝子
摂食障害の遺伝子発現は思春期に変化します。
論文名: Vegeterianism and Eating Disorders among Females
女性のベジタリアンと摂食障害の関係
Yackobovitch-Gavan, Int J Eat Disord,2009 May: 42(4):306-17
Micali.Br J Nutr. 2012 Dec 14;108(11):2093-9.
Bardone-Cone. J Acad Nutr Diet. 2012 Aug:112(8): 1247-52
出典: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/eat.20624/abstract
女性のベジタリアンと摂食障害の関係
・摂食障害患者の68%はベジタリアンと摂食障害は関係があると感じていて、ベジタリアンでいると体重を減らせるし、カロリーを少なくできると感じています。
・414人の女性は生涯、摂食障害で、BNで、両方とも9,723カロリー摂取していました。摂食障害の女性は2.8倍ベジタリアンの場合が多く現れます。
・過去にベジタリアンであると、回復が12.82倍遅れます。
論文名: Effect of vegetarian diets on zinc status: a systematic review and meta-analysis of studies in humans
筆者 Tannhauser. P et al. Zinc status and meat avoidance in anorexia nervosa. IntJAdol Med& Health 2001 ;13(4):317-328.

出典: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jsfa.6179/abstract
亜鉛とベジタリアンの関係
・45人の神経性大食症の一度も入院していない通院患者について調べました。
・全員、血漿中亜鉛が不足していました。
・55%が神経性大食症になる1年以上前から肉を食べないようにしていました。(何人かは6年前から)
・亜鉛は動物食材からから最も容易に摂取される事が分かりました。
文名:The Effects of Zinc Deficiency on Human Health
筆者 Stewart Hare C.H.Ed Dip NutTh
出典: https://www.healthstatus.com/health_blog/wellness/the-effects-of-zinc-deficiency-on-human-health/
健康に与える亜鉛不足の影響
亜鉛が不足する理由
・青春
・ストレス
・ベジタリアンと食事要因
・運動 - 過度の発汗
・エストロゲン / 避妊ピル
・環境毒素
・小児脂肪便症
思春期には亜鉛の摂取許容量は増加します。


亜鉛は膵臓組織と小腸で産生される消化酵素の活動を増加させます。
亜鉛が不足すると、炭酸脱水酵素(CA)の活動に影響します。
CAは胃粘膜中での酸性塩の形成に使われます。また、亜鉛が不足すると、つまりCAが不足すると胃粘膜の産生が少なくなります。
、酸性塩◆(通常は多塩基性の)塩で電離する水素原子が残っているもの(NaHSO4、NaHCO3など)。
論文名:Zinc supplementation in the treatment of anorexia nervosa
筆者 Katz, RL. et al, J Adolesc Health Care. 1987;8(5) 400-6
出典: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3312133
亜鉛サプリと拒食症
・拒食症の若者14人と健康なコントロール20人
・研究の開始時、殆どの拒食症の患者は性的発達が遅れており、月経が始まっていなかった。半数は頭髪が薄く、66&は皮膚病に感染し、
鯵の違いが分からなかった。
・摂食障害の患者の亜鉛の摂取は1日当たり 7.7 +/- 5.2 mgでした。
亜鉛を毎日50mg摂取し、6か月後、拒食症患者はあらゆる面で改善しました。うつ病が改善し、不安が無くなり、味覚が回復しました。
論文名:Zinc Status Before and After Zinc Supplementation of Eating Disorder Patients
筆者 Craig J McClain, MD, FACN, Mary A. Stuart, PhD, RD, Beverly Vivian, RD, Marion McClain, MS, Ramesh Talwalker, PhD, Laurel Snelling, MS, and Laurie Humphries, MD
出典: Journal of the American College of Nutrition, Vol. 11, No. 6, 694-700
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1460184
摂食障害患者に対する亜鉛サプリの投与前、投与後
Zinc Status Before and After Zinc Supplementation of Eating Disorder Patients
Craig J McClain, MD, FACN, Mary A. Stuart, PhD, RD, Beverly Vivian, RD, Marion McClain, MS, Ramesh Talwalker, PhD, Laurel Snelling, MS, and Laurie Humphries, MD
Journal of the American College of Nutrition, Vol. 11, No. 6, 694-700
・摂食障害患者33人 (拒食症 15人、拒食症 18人)
・全員、摂食障害病棟に入る前に3日間研究病棟に入り、摂食障害病棟から出る時にさらに3日研究病棟に入院しました。
・拒食症の患者は4週間入院
・大食症の患者は3週間入院
・亜鉛欠乏は摂食障害患者が異常な食生活に陥る大きな要因と考えられます。

論文名: Longer-term outcome in the prevention of psychotic disorders by the Vienna omega-3 study

筆者 G. Paul Amminger,

 Miriam R. Schäfer,    

 Monika Schlögelhofer, 

 Claudia M. Klier

 & Patrick D. McGorry  

出典:

Nature Communications  6, Article number: 7934 doi:10.1038/ncomms8934 Received  26 November 2014  Accepted  29 June 2015  Published  11 August 2015

http://www.nature.com/ncomms/2015/150811/ncomms8934/full/ncomms8934.html

精神異常の予防として望ましいのは長鎖ω-3脂肪酸
無作為プラセボ比較臨床試験
13-25歳までの発症の可能性のある精神病患者81人に、EPA 700mg, DHA 480mg, ビタミンEを6.7mgを毎日、12か月投与しました。
・オメガ3グループの4.9%と、プラセボグループの27.5%は精神異常になりました。
・オメガ3グループはプラセボに比較して、精神状態が改善しました。

論文名: Relationship between membrane fatty acids and cognitive symptoms and information processing in individuals at ultra-high risk for psychosis.

筆者 Sung-Wan Kim, Miriam R. Schafer bjc. Claudia M. Klierd. Michael Berk bjt. Simon Rice b. Kelly Allottb. Cali F. Bartholomeuszf. Sarah L Whittlef. Eleanor Pilioussis \ Christos Pantelis

出典: Schizophr Res. 2014 Sep;158(1-3):39-44. doi: 10.1016/j.schres.2014.06.032. Epub 2014 Jul 25.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25066495

精神病を発症する可能性の高い患者における膜脂肪酸と症状と情報管理

80人の鎮静剤を投与されていなくて、精神病が発病する危険のある、患者13-25人の赤血球膜 と認知機能の関係を調べた。

認識力が損なわれていない場合に比べて、認識力が損なわれている場合はDHAレベルが低かった。

オメガ3レベルは統合失調症の初期段階の認識力損傷

に関係があります。

論文名: Dietary intake of fish, omega-3, omega-6 polyunsaturated fatty acids and vitamin D and the prevalence of psychotic-like symptoms in a cohort of 33.000 women from the general population.

筆者 Hadelin et al  

出典: BMC Psychiatry 2010:10:36.

http://bmcpsychiatry.biomedcentral.com/articles/10.1186/1471-244X-10-38

一般から選別した33,000人の女性に対する精神病様の症状の有病率と、魚、ω-3、ω-6、多価不飽和脂肪酸、及び、ビタミンDの摂取の関係


論文名:Dietary intake in population-based adolescents : support for a relationship between eating disorder symptoms, low fatty acid intake and depressive symptoms
筆者 Allen KL; Mori TA; Beilin L; Byrne SM; Hickling S; Oddy WH
出典: PUBLIC HEALTH NUTRITION AND EPIDEMIOLOGY
http://telethonkids.org.au/our-research/published-research/2013/child-development-and-wellbeing/dietary-intake-in-population-based-adolescents-support-for-a-relationship-between-eating-disorder-symptoms,-low-fatty-acid-intake-and-depressive-symptoms/

脂肪酸の摂取と鬱病
摂食障害患者はアルファリポ酸の摂取がかなり少ないと報告されています。
摂食障害と鬱病を併せ持つ患者は、鬱病のない摂食障害患者に比べて、多価不飽和脂肪と全ω3と全ω6の摂取がかなり低いと報告されています。
摂食障害と鬱病には有意にの相関性があり、ω3と全ω6の摂取と負の相関があります。
論文名:Researchers "Astonished" by Anorexia Death Rates
出典 Clinical & reserch news
British Journal of Psychiatry (2009) 194. 10-17.
http://www.drshepp.com/anorexias-high-death-rates/
拒食症の死亡率に研究者は驚愕
Joan Arfjiartはこう言っています。「拒食症は短期的ばかりでなく、長期的に見ても非常に危険な病気です。この疾病の患者には連続的で、献身的な世話が必要です。」
・6000人の患者は不適切な治療を受けてます。
・30年間に265人が死亡しています。
・死因の37%は自殺です。
・死亡時の平均年齢は34歳です。
題名 Omega-3s and Suicide in the Military
執筆者 Lewis MD et al. J Clin Psychiatry 2011 Dec;72(12):1585-90.
http://www.nih.gov/news-events/news-releases/study-links-low-dha-levels-suicide-risk-among-us-military-personnel
軍隊におけるω-3sと自殺の関係
Dec;72(12):1585-90.
・2002年から2008年まで、800人の米軍で自殺した兵士と、800人の自殺しなかった兵士を比較しました。
・自殺者の血中DHAレベルは62%と低い値でした。
・米軍兵士の血中DHAレベルは、一般的に低いことが分かりました。
題名 The Role of Essential Patty Acids in Anorexia Nervosa and in Obesity.
執筆者 Shlomo Yehuda & Sharon Rabinovitz
Shlomo yehuda & Sharon Rabinovitz (2015):

出典 Critical Reviews in Food Science and Nutrition. DOi: 10.1080/10408398.2013.809690
http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/10408398.2013.809690
拒食症と肥満に与える必須脂肪酸の役割
・拒食症患者の脂肪酸は、ω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の減少が著しかった。
・拒食症患者の神経膜機能には差異が見られたが、脂肪酸を採ると元にもどった。
・必須脂肪酸のサプリは神経膜機能とその構造を修復します。
論文名: A pilot open case series of ethyl-EPA supplementation in the treatment of anorexia nervosa.
執筆者: Ayton, AK et al.
出典: Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids 2004 Oct:71(4):2C)5-9.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15301789
拒食症と必須脂肪酸サプリ
・拒食症患者10人に1gの必須脂肪酸サプリを3カ月摂取して貰いました。
・43%が拒食症から回復しました。
・57%が症状の改善が見られました。
・体重が増加しました。
・情緒の安定化が見られました。
・一般機能の向上が見られました。
論文名: Omega-3 fatty acid augmentation of citalopram treatment for patients with major depressive disorder
執筆者: Gertsik L et al.
出典: J Clin Psychopharmacol. 2012 Feb;32(1):61-4.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3375825/
ω-3脂肪酸は抗うつ薬の効果を増加させる

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・平均年齢40.5歳の患者 42%がω-3を毎日3グラム摂取しています。
・魚油2.2グラムまたは、プラセボに対し 8週間継続しました
・Celexaを20-40mg投与しました。
・ω-3を与えたグループは、プラセボグループに対して、44%対18%とより多くの寛解をなしえました。
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